奄美群島の8つの島の一つ「沖永良部島」。ここには自然の造形美に心奪われる場所がいくつもあります。
隆起サンゴ礁で出来た魅惑の島をご紹介します。
隆起サンゴ礁でできた、花と洞窟の島をめぐる
隆起サンゴ礁でできた島、沖永良部。ここには、自然の造形美に心うばわれる場所がいくつもあります。
たとえば、“潮吹き洞窟”の異名を持つ巨大な洞窟、フーチャ。隆起サンゴ礁が波に浸食されてできた場所だというが、台風や季節風で海が荒れれば、海水を数十メートルも吹き上げるのだといわれています。
潮吹き洞窟「フーチャ」。季節風や台風時には20~70mも潮が吹きあがることもあるそう
沖永良部にはその特異な地形により、地下には無数の鍾乳洞が張り巡らされていて、最近では、手つかずの洞窟にガイドが案内してくれる“ケイビング(洞窟探検)”ツアーが人気。本格的な装備を身につけて洞窟内に入るという、非日常な体験ができます。
鹿児島県天然記念物に指定されている鍾乳洞、『昇竜洞』
そんな畏敬の念を感じずにはいられない神秘に囲まれた沖永良部は、真っ白で可憐な“えらぶゆり”の産地であり、年中蝶が舞う「花の島」でもあります。
真っ白なえらぶゆり。花言葉は「純潔」「威厳」
島のいたるところで美しい蝶がたくさん舞っている
冬にはクジラが島の近くを遊泳する姿が見られ、ウミガメが産卵に訪れる美しいビーチもたくさんあります。
冬に現れるザトウクジラ
どの場面を切り取っても、美しくまばゆい光景が広がっています。
PICK UP SPOT
和泊港近くの透き通った海。ずっと眺めていると、ウミガメの姿が見られることもあります。
島の景色に溶け込む、瓦屋根の宿「コチンダホテル」。パティオ(中庭)で心地よいひと時がすごせます。
立ち寄りスポット
「おきのえらぶ島観光協会」には、パッケージのおしゃれなお土産が多数並ぶ。観光パンフレットも揃っているのでぜひ立ち寄ってみてください。
獲れたて新鮮な海ごはん
和戸町にある『西郷食堂』。伊勢海老や夜光貝など新鮮な海の幸がいただけ、どれもボリューム満点。人気店なので、食べに行くと決まったら事前予約がオススメです。
地元のツアーオペレーター・古村英次郎さんに聞く、沖永良部の魅力
きれいな海に囲まれた島なので、ダイビングスポットがたくさんあります。透明度30mの海が楽しめて、なおかつ沢山スポットがあるので人が少ないのが良いですね。
ウミガメは高い確率で見られると思います。またケイビング(洞窟体験)は他の島にはないのでオススメ。
島グルメも色々ありますが、生キクラゲの刺身やアオサのかき揚げは美味しいですよ。
沖永良部では、いい意味で地元の人に巻き込まれながら、うまく旅を楽しむのが一番。いろんな場所に足を運んでみてくださいね。
AMAMI TRAIL PIC UP
瀬利覚(せりかく)・知名(ちな)中心部コース
スタート地点は与知の浜周辺。ウミガメが産卵に訪れるという、透き通ったブルーのビーチにはぜひ立ち寄って。
ダイビングではウミガメが泳いでいる姿を見ることができる
そこから海沿いに道を進むが、お昼時のスタートなら『喫茶リーフ』であらかじめ腹ごしらえするのもオススメです。
『喫茶リーフ』ではオムライスやロコモコなど、老若男女が楽しめる喫茶メニューが揃います。ワンプレートランチが人気でボリューム満点ですよ。
駐車場や庭から与知の浜を眼下に見下ろせ、店内からも絶景のオーシャンビューが広がっています。
喫茶リーフから見える「与和の浜」は島内でも屈指の広さを誇る。ウミガメが産卵にやってくる美しい浜
ホーシ橋は、断崖絶壁の下に輝く海を眺められる絶好の写真スポットです。
ホーシ橋展望所。穏やかな入り江に白波が寄せる様子を眼下に見ることができる。ブルーの海が美しい
ウジジ浜も同じく、波の浸食と風にさらされてできた奇岩と海のコントラストが美しい場所です。特に日の出は絶景なのでお勧めです。
波の浸食と風にさらされてできた奇岩が立ち並ぶ「ウジジ浜」
美しいウジジ浜の日の出
トイレ完備なので休憩で立ち寄ろう
芦清良(あしきょら)集落の方へ向かうと、きれいな川や湧水が見られ、生活者目線で歩くことができます。
さらに瀬利覚の集落には地域の湧水「ジッキョヌホー」があります。
石垣で整備された、集落の湧水「ジッキョヌホー」。ジッキョヌホーとは、「瀬利覚の川・泉」という意味
沖永良部エリアの奄美トレイルは、景勝地と地元の風景が入り混じった魅力的なトレイルコース。奄美トレイルを歩きに行くなら、沖永良部エリアお勧めですよ。