美しい渓谷、茅葺き屋根の民家、美味しい田舎料理。五家荘は「九州の秘境」と例えられる、自然豊かな場所です。吊橋や滝など、紅葉の季節に訪れてみたい五家荘の名所をご案内します。
緑に包まれた絶景の名所。時間を忘れて気ままな散策
美しい渓谷に、鹿の鳴き声が響き渡る−−。ここ五家荘(ごかのしょう)は、まさに「秘境」という言葉がぴったりな場所です。細い山道を抜けて五家荘へ辿り着くと、まるで時が止まっていたかのように美しい自然や里山文化と出会うことができます。
五家荘とは、熊本県八代市泉町の久連子地区・椎原地区・葉木地区・仁田地区・樅木地区、5つの地域の総称のこと。標高1,300~1,700メートル級の山々に囲まれ、平家の落人伝説も伝わる場所です。
日本の滝百選に選ばれている「せんだん轟の滝」、二本の吊橋がかかった「樅木の吊り橋」など、周囲には見どころがたくさん。里山料理でもてなしてくれる民宿に泊まり、名所をゆっくり散策するのがおすすめです。
深い渓谷にかかった吊橋を渡ると、まるで空中を散歩しているような感覚に
高さ70mの岩頭から流れるせんだん轟の滝。目の前で眺めることができて大迫力だ
五家荘が最もにぎわう季節は秋。10月下旬から11月にかけて、山全体が鮮やかな赤や黄色に包まれる景色には思わずため息が出てしまいます。
山女魚(ヤマメ)料理が味わえる峠茶屋
峠を車で走り、二本杉展望所付近にある『東山本店』という峠の茶屋では、山女魚料理が味わえます。大ぶりな山女魚の塩焼きや天ぷらの定食があるので五家荘へ来たらぜひ立寄ってみましょう!
軒下では、テイクアウト用に大きいイモの天ぷらなども販売しています。
食事処のある峠の茶屋。お土産も揃い、ゆず胡椒や山女魚(ヤマメ)の姿煮を販売
“やまめの天丼”850円。食事処では新鮮な山女魚料理や田舎料理がいただける
“やまめの串焼き”500円。炭火でじっくり焼き上げ、ジューシーな味わい
紅葉の季節はこんなに色鮮やかに!
五家荘の山々が色づく秋は、毎年紅葉祭が開催されています。2022年は10月下旬〜11月下旬を予定。赤や黄色、オレンジに染まった山々は圧巻の眺め! 詳細はHP(五家荘ねっと)などで確認を。
樅木の吊り橋で空中散歩を楽しんで、せんだん轟の滝でマイナスイオンをたっぷり浴びたら、里山料理でもてなしてくれる民宿へ
五家荘の宿に泊まる
五家荘には茅葺き屋根の民家が多く残り、山深い峡谷に囲まれていたことから昔ながらの文化が残されています。その片鱗に触れたいなら、ぜひ宿に宿泊を。
緑に囲まれた山の中にひっそりと佇む
情緒ある縁側付きの畳敷きの部屋なども
夕食ではヤマメやニジマスの川魚料理をはじめ、鹿や猪などのジビエ料理、手打ちそばなど、五家荘ならではの料理が待っています。食事の前後に縁側で過ごしたり、温泉に入ったりゆっくりと心安らぐ時間をすごせるはず。九州山地の山々に近く、登山時の利用にもおすすめ。
川魚料理をはじめ、鹿や猪などのジビエ料理、五家荘ならではの料理が並ぶ
食事の前後に庭に面した縁側で時を忘れておしゃべり
山間の風景が望めるお風呂がある民宿もあり
昔なつかしい田舎の原風景。受け継がれてきた山里文化を身近に感じるすてきな体験ができる宿をご紹介します。
山里料理の宿 佐倉荘
地元食材を使った山里料理
山女魚や鱒をはじめ、猪や鹿、ハチノコや山菜など、五家荘で採れる旬の食材をふんだんに使用した山里料理でおもてなし。落ち着きのある檜風呂からは、窓から山間の風景が望め、ゆっくりと田舎時間に浸ることができます。
左座荘
由緒ある宿で歴史を辿ろう
宿のご主人は、菅原道真公ゆかりの左座家49代目。夜は、豊富な山里の素材を生かした、既製の調味料を使わない煮しめや山菜料理に舌鼓。客室からは、復元された「左座家」の建物が道向かいに見ることができます。
山女魚荘
夏はヤマメの掴み取りもできる
標高730mにある宿。自然を活かしたヤマメの養殖を行い、ヤマメのつかみ取りの体験宿泊パックもあります。猟師である主人自らが五家荘の山で仕留めたイノシシやシカを使ったジビエと新鮮なヤマメ料理が楽しめます。
平家荘
昔なつかしい囲炉裏のある宿
築130年を超える旧家を利用した宿。自家養殖のヤマメ、ニジマス、手打ちそばをはじめ、創作料理の数々も宿の自慢です。昔懐かしい囲炉裏の火、渓流の音を聞きながら入る檜風呂など、五家荘の自然を身近に感じながら過ごせます。
樅木山荘
高台から見下ろす美しい景色
高台に立つこの宿は、豊かな自然に囲まれた眺望の良さが自慢。新鮮なヤマメやニジマス、猪や鹿などのジビエ、山菜など、旬の食材を使った料理にも定評があります。五右衛門風呂もあり、昔ながらの暮らしに触れることができます。
九州の秘境に例えられる五家荘へ、癒しの旅に訪れてみてはいかがですか?