「天草の無人島でキャンプができる」と聞き、さっそく編集部で行ってきました。向かった先は、天草市河浦町宮野河内上平の沖、不知火海に浮かぶ「産島(うぶしま)」。ここでは、すばらしい絶景が待っていました。
天草・産島へやって来ました
「無人島キャンプ」なんて、なんだかワクワクする響き! 一番大きなザックにキャンプギアを詰め込み、天草へやってきました。産島は、天草市河浦町にある離島です。
キャンプ場や神社などがあり、無人島ですがたくさんの人が訪れる島なんだそう。受付は島にないので、渡る前にチェックインします。
受付では、産島まわりの潮が強いことや神社があるということなど、島の特徴を教えてくれました
今回のメンバーは、ROUTe編集部のサカタツさん&友人のたまちゃんです。たまちゃんは、ふだんキャンプ場に勤務しているアウトドア女子。今までたくさんのキャンプ場施設管理に携わってきたそうで、釣りもするのだとか。今回は釣竿を持参しての参加です。
島へはもちろん、船で渡ります。荷物はすべて手で持っていかなければならないため極力少なめにまとめましたが、それでもこの量……。
左からたまちゃん、私(nana)、サカタツ。それぞれソロキャンスタイルで準備してきました
潮風が気持ちいい! 写真を撮っていると、ほんの数分で島に到着し、あっという間でした。いよいよ上陸です。
ここ産島は、名前の通り“子宝”にご利益があるそう。応神天皇誕生の地と伝えられ、八幡宮の側には湧き出る水を、出産の時に産湯に使ったという池も残っています。
島に降りたら、目の前に上平八幡宮(通称産島八幡宮)がありました。まずは参拝して、この周辺にテントを設営することにします。
炊事場やトイレ、バンガローもあります。無人島だけど初心者でも安心して利用できるんですよ。
水道、トイレもあります。電気がないのでライトは必需品です
私のテントは山岳用(BIG SKY mirage1P)で、とても軽いんです。両サイドがメッシュになっていて、開ければ開放感バツグン!すぐに設営も終わったので、一息つくことにしました。
設営も簡単! 1人用で狭いけど、その分軽いので重宝してます
お隣のたまちゃんは焚火の準備をしています。たまちゃんのテントは“muraco”の「RAPIDEX1」。日本の気候に適したダブルウォール式のドームテントらしいです。居心地良さそう!
夜は焚火で調理するんでしょうか。キャンパー・たまちゃんのギアに興味津々な私
あれ、サカタツさんは……と探すと、少し離れた海沿いで仕事していました。これがワーケーションというやつでしょうか(笑)。サカタツさんのテントは“nemo”のatom1P。いい色ですね。
こちらも山岳用テント。1人用ですが前室も広そう。色はキャニオン、人気のモデルです
いつの間にか釣りをはじめていたたまちゃん。釣れるかな〜。みんなめいめい、自由に過ごしてます。
しばらくすると…「釣れましたー!」。かわいいカサゴが釣れてました。
周りは海、海、海。釣りが好きな方にはたまらない環境です
かかしの里で晩ご飯をゲットしてきましたよ
夜ごはんの主役は、ここへ来る途中で立ち寄った『かかしの里』でゲットした天草大王。手羽先を丸焼きにすることに。
『かかしの里』は、その名の通りたくさんのかかしたちが迎えてくれる道の駅です。宮地岳小学校が再活用され、校庭の広大な敷地を活用したかかしの常設展示が楽しめます。
農産物などを販売する物産館では、天草大王の手羽先を発見。今晩のメインディッシュにすることにしました。
天草大王の手羽先みっけ。これをシェアして、めいめいに調理します
道の駅 宮地岳かかしの里
営業時間:物産館9:00〜18:00、レストラン11:00〜15:00(L.O14:30)
足りないものは、本渡のイオンに立ち寄って購入してきました。氷や肉・野菜などの食材はもちろん、キャンプ用品やお皿なども揃います。忘れものしたらここで調達するべし!
国道266号線沿いにあります
さて、天草大王は塩コショウして、じっくり焼きます。それにしても大きい! 天草大王は、噛めば噛むほど味わい深く、しっかりとした歯応えでした。
じっくり炭火で焼きました
メスティンでカレー飯も作りました。レシピを紹介します。
- メスティンに米と水を入れ、30分給水する
- 玉ねぎを炒める
- ソーセージを食べやすい大きさに切る
- 玉ねぎ、ソーセージ、コーン、塩コショウ、ケチャップ、コンソメ、カレー粉小さじ2をメスティンに入れる
- 弱火で20分ぐらい炊く
- 返して底を叩いてタオル等で包んで10分ぐらい放置
- お好みでガラムマサラをかける
すぱいすの効いた絶妙な味わい。キャンプでは、ちょっぴり濃い味付けになってしまうんだけどそれがいいんだよなぁ。箸が進みます。
トッピングの味玉はセブンイレブンでゲットしたもの。黄身がトロトロ!
ほろよいを飲みながらまったりしてると、あたりが暗くなりはじめていました。海に目をやると、夕焼けがとてもきれい。めいめいにカメラを取り出し、撮影タイムに突入です。
息を飲むほどの夕焼け。この景色も、この島にいる私たちだけのもの
あっという間に夜がやってきて、星が見えはじめました。あたりが暗いので、星もより輝いて見えます。
キャンプ場の方が「産島って、波の音はあんまり聞こえないんですよ」と言われていたんですが、本当に波の音がほとんど聞こえません。地形が関係しているのでしょうか……不思議でした。
静寂の中、いつの間にかコトリと寝落ち。気持ち良い夜でした。
綺麗な夜空。天の川も見えました
翌朝目が覚めると、朝焼けが始まっていました。すごく綺麗だったので、タイムラプスを撮ることに。目の前の海は潮の流れが早く、川のように流れています。ここでは磯遊びもできるけど、海で遊ぶ際には注意が必要ですね。
夕焼け同様、朝焼けも美しく染まりました。朝から最高の眺め
朝ごはんはホットサンド! 食材は昨日、イオンで調達したハムとチーズです。食材は現地調達がラクですね。コーンスープと紅茶でまったりした後、テントを撤収します。
朝9時、お願いしていた時間に船が来てくれました。24時間にも満たない滞在でしたが、絶景のシャワーを全身に浴び、心身ともにリフレッシュ。燃えるような夕日、満天の星空、朝焼け……。どの風景も記憶の中にしっかりと刻まれました。
産島キャンプ場
営業時間:13:00〜翌12:30
料金:【テント】1張1,000円【戸建てバンガロー】4名定員(6畳)4,000円〜、6名定員(20畳)6,000円〜、全棟貸切30名定員30,000円〜【渡船料(往復)】大人3名まで(中学生より大人料金)3,000円(1名増+1,000円)、小学生以下1名500円※日帰り、釣りのみの料金別途あり